DG-58のSACDデジタル出力

SACDのデジタル出力は、自主規制で一部のマイナーメーカーを除いてハイレゾで他社DACと繋ぐことはできない。Accuphase でもSACDはHS-Linkという独自規格のデジタル伝送のみと思っていた。
Playback Designs MPD-8を導入してからも、SACD再生時はプリアンプの入力を切り替えてDG-58のアナログ出力を聴いていた。ところが偶然切り替えを忘れ、MPD-8のままだったのに音がすることに気付いた。初めはプリが落ちてしまい、入力切換が出来なくなってDG-58のまま切り替わらなくなっていたものと考えた。しかし、プリをリセットしても、やはりMPD-8から音が出ている。入力の表示を見ると176.4kHzとあった。
どうやら、SACD再生時のデジタル出力はHS-Linkのみというのは思い込みで、同軸からも176.4kHz/24bitの信号が出ていたようだ。先代のDG-48を使い始めた12年前から、デジタル出力はされていたが、受けのDACが96kHzまでだったため、ロックできなかったのだろう。
この12年は取り返せないが、気付いたのは幸いと考えたい。
そして、肝心のMPD-8のSACDの音だが、正直なところ解像度はDG-58のDA部と大差ない。委細に聴くと、CDの時に感じた、後ろに隠れがちな音を丁寧に汲み取って音にする部分は変わらないようだ。
ただ、全体にCDに比べてSACDの方は差は少ない。DSD変換の効果はローレゾの方が大きく、ハイレゾはそのままDA変換しても十分な音質が確保できるということなのだろうか。