ストップウォッチ


お茶を淹れたり麺や野菜を茹でる時にストップウォッチを使っている。10年間程イギリスの軍用品を使っていたが、金属製のものをキッチンで落とすといろいろと厄介なので、この数年はプラケースのものを好んで使っている。
画像はふたつともプラケースのセイコー製で、黒文字盤が機械式の 8800、白文字盤はクォーツ式の 8A20 だ。後者は最近入手した。付いていた葉書の郵便番号が7桁だったことから、1998年以降に販売された製品ということがわかる。
クォーツ式はボタンが3つあり真ん中のものは針がずれた時の調整用という。機械式の 8800 に比べて重量が軽く更に手軽に使えそうで良い。クォーツなので無音かと思っていたら機械式と同じようにカチカチという動作音が普通にする。
ストップウォッチは掌中で愛玩しつつ使えるところが良い。手首に巻かれているだけの腕時計よりも密接だし、懐中時計より操作が多く親しみが沸く。もっと生活の中で注目されていい製品だろう。ただ実際は必要とされる最小限の機能を満たすのみで、情緒的な面にまで踏み込んでデザインされた趣味性の高い製品はほとんどないのが現実だ。
アナログクォーツ式のストップウォッチは機械式より柔軟なデザインが行えそうで興味深いのだが、短期間であっさりとデジタル表示式に全面移行してしまい、数種類しか世の中に残らなかったのが残念だ。