招き猫




九谷焼の招き猫を購入した。
NHKの「美の壺」という番組で興味を持ち、現物を確認するために金沢まで出掛けることになった。
元々は輸出用に作られた極彩色のもので、様々な九谷焼の技法が使われているという。調べた限りでは、この60cmのものが最大で、掌に乗るような小さいものまである。模様の細かさは変わらないので、大きいものほど描き込みが多く見応えがある。他に45cmと37cmのものを並べてみたが、常滑とは違って形はそれぞれ異なる。配色も60cmのものだけが黒色が少なく押しの強さは控えめ。顔の表情も穏やかでやさしげに見えた。
実物を見ると、正面からの画像で予想していたより奥行き方向にボリューム感があり、圧倒的な存在感。これは流石に大き過ぎるかなと最初は感じたが、椅子に座って眺めていると段々と目に馴染んでくるような気もする。そういえば縫いぐるみにはこの程度の大きさは普通にある。
その日は保留して翌朝また店を訪れ、60cmのものを購入した。いずれ30cmオーバーの大物を手に入れるならと思い切って最大のものにした。
実際に部屋に置いてみると、眺める角度によって様々な表情を見せてくれ、愉しく面白みがある。17.2kgと重量があり動かすのが大変で掃除がしにくいというのが唯一気に入らない点だろうか。