多良福

宮古市のラーメン店。広島の陽気や盛岡の中河と同じくメニューはなく中華そば700円の札がひとつだけ壁に掛かるこの上ない本格店。

小さめの丼に大量の麺とスープが並々と注がれている。素朴な煮干しの香り。麺はカップヌードルのような柔らかい平打ち縮れでふわふわと優しい食感。さっぱりメンマと白っぽい煮豚。小さい直角二等辺三角形の海苔が黒々。青菜は入らずネギの薄い青。

全体に薄い色と味だが丼のバランスは良い。余計なものを削ぎ落としていって残ったものの純度を上げた感じ。これが究極といっても納得できる一杯だろう。