みやざわ

池袋のラーメン店。店主独りでの切り盛りでカウンター5席。もっと席があるのにのれんで仕切ってわざわざ減らしてある。日曜祝日休み、営業時間は11:00〜16:30と短い。さらに臨時休業も多いと聞く。最近何カ月も休業してほとんど廃業したと思われていたのに唐突に再開。ラーメンとつけ麺がメニューにあるもののしばらくはつけ麺のみを出すという。想像していたより若い店主は修行僧のような風貌。駿河台下ピカ一の店主を思い出す。
つけ麺大盛りを食べた。麺がザルに乗って出てくる。麺の最後は水浸しということにうんざりしていたのでこれは素直に嬉しい。
茹ではテポだが頻繁に掻き混ぜて茹で上げられた麺は色こそラーメンらしい薄い黄色であるが食感はもっちり、味も麦の甘みを感じさせるものでうどんに近い。つけ汁はもう「汁」とは呼べない粘度となっていて、ペーストあるいはソースと呼ぶべきもの。スパゲッティのように麺と和えて出した方が食べやすいと思う。味は節や昆布ベース。最後にポットに入った割りスープを入れると強く煮干が香った。締めとして面白いものの、木に竹を接いだようで一体感やバランスの妙といったものは感じられない。
麺はシンプルで旨くいくらでも食べられそうだが、つけ汁が超濃厚なので満腹中枢はすぐに満たされる。別ジャンルの麺類としては理解できるが、ラーメン舌にとって嬉しいかと問われるとどうも悩ましい。