真風

吉祥寺のラーメン店。再訪。豚骨醤油の「くろ」750円を食べた。
濃厚で滑らかな豚骨スープに焦がした魚介の風味が加わっている。魚の身ではなく、皮や骨をほとんど炭になるまで焼いて入れたような印象で、強い味と香りを放っているもののそれが美味しさには繋がっていない。ただし豚骨スープの眠さを吹き飛ばすことには成功している。また、辣油の他、小口切りの唐辛子も入り、辛さがスープを引き締めている。それらが絶妙なバランスで成り立っているのかといえばそうではなく、雑多な状態で丼の中に存在しているだけなのが残念な気がする。
麺は例によって北海道ラーメンのそれ。手の入った繊細なメンマや、豚の甘みが最大限引き出された煮豚は以前の印象のまま。ホウレン草やしっかりした海苔が入るなど家系をイメージさせるが、全く方向性が違う。そして各要素がバラバラな方向を向いているのが印象的だ。