N氏の音

Carmen

Carmen

CEC/TL0を手放すとのことで最期の音を聴いてきた。
生命感、躍動感が相変わらず凄い。何の滞りもなく音が現れては消えていく。そしてそれが至極当たり前のように余裕をもって展開される。いわゆる抜けが猛烈に良い。全てがあからさまに、白日の元に曝される。古いデッカのカルメンでは、全ての楽器や声にフォーカスが合って、何がどう行われているかが非常によくわかる。
部屋は吸音処理をできるだけ排して、ライブではあるがクラシックのホールの響きとの親和性が高い。そしてそれが実によく嵌まっている。クラシックでは部屋固有の響きが保護色のように消えてしまうようだ。