- アーティスト: 長谷川陽子,コダーイ,デュティーユ,プロコフィエフ
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 1995/03/24
- メディア: CD
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二階バルコニー席最前列でステージに向かっては右側。ステージと客席の間くらいの位置でピアニストの指使いは全く見えない。
身を乗り出すと低域の聴こえ方がかなり変化する音的に難しい席だ。奏者の表情はよく見える。
ロジェの音は軽く柔らかく、音の大小に関わらず表情が自在。小林は小音時には制御の効かない感があったが、演奏する姿を含めてデリカシーがあり、フランス音楽との相性はよいと思う。長谷川は華があり、仕草はどことなく愛嬌がある。コダーイのディスクで耳に付いた舌なめずりするような息の吸い方が聞かれた。
ドビュッシーのチェロソナタでは、ロジェの冒頭の音量が思いのほか大きく、気の入った演奏だった。全体にこの頃のソナタの、異界に踏み入るような不健康な感じは少なかったが、音楽によって時空を越えるような感覚を味わうことができた。