パイオニア DV-LX50

DV-LX50
イオニア DV-800AV の海外モデル DV-LX50 を購入した。送料別で41,790円。違いは筺体色とリージョンコード位だろうと思っていたら、電源ケーブルがメガネ端子だった。ネットの画像ではIECインレットのタイプもあるようだが外れを引いてしまった。
先に購入した DV-610AV との違いは電源のシールド関係が大きいようだ。機能的には Pure Audio ボタンや、SACDのマルチ、2ch、CDレイヤー信号切り替えボタンが本体に付いていたりと、少ないながらも興味深い機能が追加されている。ただ Pure Audio ボタンはHDMI出力から映像信号を取り除く機能と勘違いしていたのだが、実際はデジタル出力をやめるもので、HDMI出力自体が無効になるものだった。アナログ出力への悪影響を取り除くという意味で、本来なら Pure Analog という表現が正しいだろう。購入前に取説をダウンロードして確認しなかった自分が悪いのだが完全に騙された。
現用の Goldmund Eidos38 と置き換えて試聴。電源ケーブルは手元にあったテクニカのメガネケーブル。一晩中 PAD のエンハンサーを掛け Monitor Audioデトックスディスクも利用し、簡単なバーンイン後に試聴した。
同軸デジタルの音は高域が強めで、一聴すると鮮明で芯の強い音に聴こえるが、しばらく聴いていると違和感がある。単なる量というより、ひずみやノイズが乗ったような嫌らしさを感じる。とはいえ価格を考えると高音質なのは間違いない。電源コンディショナーである程度は改善できる気がするが、越えられない壁の存在も感じる。
その後、DV-610AV に置き換えて試聴する。同じ同軸デジタルの音が全域で澱んだように聴こえる。静かになりきらず、ふわふわと上辺だけなぞるようだ。これがいわゆるゼネラルオーディオの音なのだろうか、音量も全体に小さく、小さい音はただ弱々しいばかりで、小さくても強い音という表現はできない。
HDMIの音も同傾向で力感がかなり異なり、DV-LX50 は本物らしい凄みを感じさせるのに対して、DV-610AV は形だけの音に思える。
回路は両機でほどんど同じと認識していたので、予想以上の違いに面食らってしまった。
一点気になることがある。ある種のSACDのロード時にプチッという大きなノイズが入る。スピーカーを損傷しそうな位だ。トラックの頭にも小さいがノイズがかすかに入り、曲間を再生せずに次のトラックに飛ぶ。手持ちの中ではPENTATONEレーベルの何枚かと藤田恵美などが駄目だった。