JVC DLA-X70R

DLA-X70R
プロジェクターJVC DLA-X70Rを中古で購入した。オークションで36万円。
DLA-HD1からの4年半ぶりの買い換えで、どれほど進化しているかと期待していたのだが、デフォルトの画質調整で見る限り、浮き足だってノイジーな絵でがっかりする。
画面を121分割して赤と青の画素ズレを1/16画素単位で調整できる機能があり、試してみると場所によって予想以上にズレていて驚く、これを抑えることができるいうのは非常に気持ちが良い。
色はPVM-1741と見比べながら調整した。色合いで赤を抑え、コントラストを下げ、色の濃さを上げる。以上は「ビデオ」のプロファイルを元に行ったが、「シネマ」では色調がよりPVMに近いようだ。基本的には上記と同じ方向で調整した。
色自体はPVMとほぼ同じになるよう調整できた。黒の沈み込みや白の輝きは諦めるとして、全体にのっぺりして物の質感が巧く表現できないことに落胆した。ちょうど放送で茶室の映像が流れていたのだが、畳、障子、釜といったそれぞれの材質の差が出ず、実体感が乏しく空々しい。青々としてさっぱりした畳、柔らかな障子の光、硬質でぞくっとするような釜の輝きというものが見ただけでは体感できず、頭の中で想像する必要があると言ったらいいだろうか。スクリーン変更や迷光対策でも限界があるように思う。
DLA-HD1との差だが、一見、色については目新しさは感じられない。ただ、明るさ、解像感は大きく向上して、今まで気付かなかった映像の細部に思わず注意が行ってしまったり、フォーカスが甘くて気に入らないと感じていたコンテンツが、何も気にならず無心で見入ることが出来たりというメリットがあった。一方で、明るくなったせいだろうか、壁や天井の白い色がスクリーンにより映り込んで、明るいシーンで元のソース以上に全体が白っぽくなるのが気になった。
倍速処理や疑似4K処理の加減など調整項目は豊富なので、腰を据えて取り組んでみたいと思う。