魚雷

長野県のラーメン店の東京進出店。サイフォンで本枯節を抽出するのが売り。カウンターにコーヒー用のサイフォンが並ぶ風景は珍しい。
本枯中華そばを食べた。具は、刻みネギの他、好みで3種選べる。姫竹、メンマ、豚チャーシューを選択。それらは別皿で供されるという南青山の老舗だるまと同じスタイル。出汁の香りは穏やか。サイフォンで淹れたコーヒーはカーンと硬質な香りが特徴的だが、そんなことはなく、普通に丁寧で過不足ない印象。丼は径が小さく背の高い円錐形で、香りを楽しんで欲しいという現れだろう。中細ストレートの麺は丼内で美しく整列されて食べやすい。意外にどっしりした食感。ネギは白い部分を5mm角に切ってあり、キリッとした歯応えが目覚ましい。姫竹とメンマは柔らかく癖がない。豚チャーシューは香ばしく炙られている。
全体に、安定感のある立派なラーメン。尖った部分はないものの、誰もが認めるラーメンだろう。