TRANSPARENT Power Link MM

TRANSPARENT PLMM 2mを入手した。実家のシステムで、取り回しの都合で1.8~2mの電源ケーブルが必要になり、折角なので特徴のあるものを試してみたいと考えた。
現在は何世代か後のモデルが現行品のようだ。入手したものはPLMM初代モデルとなる。直列フィルターが入った所謂核付きケーブルで、フィルター部は、現有品では、PAD SPPower Conditionerと同じくらいのサイズだ。
プラグは金やプラチナメッキではなく、真鍮とアース側にニッケルメッキの組み合わせのHUBBELL製。IECコネクターはWattgate330iで恐らく金メッキだろう。機器側の端子はニッケルメッキが多く。コンセント側はPLMM発売当時は無メッキが多かったための判断だろうか。コンセントは無メッキを使う自分には嬉しい仕様だ。
P-0で試聴。一般に喧伝されるように大人しく感じる時がある。押しが強く嫌みな音が抑え込まれるともいえる。それにより、リミッターやコンプレッサーを効かせたコンテンツが聴きやすくなるようだ。
Sheffield LabのフュージョンPatCoilでは高域の立ち上がりにわずかな強調を感じる。リンギングがあって自然さは減じられるようだ。
ヴァイオリンは滑らかで、若干ツルツル。ピアノも同様。これは、IECコネクターのWattgateの金メッキの影響だけだろうか。
音圧戦争の逆を行くような音で、音圧は下がる一方で、強音の階調が拡大されて聴き取りやすくなるイメージだろうか。現代の音圧戦争に加担するほとんどのソースに良く働くだろう。
大袈裟に書いたが、全て同じCardas Hexlink 5cの中で一本だけの交換なので、差が大きく感じられるのかも知れない。
Accuphase のトランポDP-100やデジタルグライコDG-58に試しても傾向は同じ。僅かにマスクされて曇りを感じる一方で、特に何かが改善されることはない。
最後にパワーアンプのJeff Rowland 8SPにも試用。機器側が20A端子のため、中継アダプタを介して現用の電源ケーブルとコンセントの間に挿入した。アンプでもやはり同じ傾向だが、経年変化によるものか深情け的な厚ぼったい部分が緩和される。欠点も目立たず、自家のシステムでは予想外に一番合っているように思えた。