フィリップスのシェーバー

シェーバーケース
フィリップスのシェーバーHQ9190を購入した。税込み21,500円。
本体はプラスチックのグラフィック表現を活かした、何というかサイバーなもの。持ってみると想像していたよりも小さく軽い。回転歯の部分に重量を集中させるような設計が効いているのかも知れない。
表示部は充実している。歯の当たりを調節するダイアルの操作も状態表示されるのに驚く。数字のフォントは独特で、例えばドイツ機能主義というものからはかなり遠いイメージ。
携帯用のハードケースはメガネケースのような感じでチタン風。本体の形状に合わせた複雑な曲面が美しい。旅行用シェーバーでなく、このシェーバーを、たとえかさ張ったとしても持ち歩きたいという愛用者のために付属させているのだろうが、そこまで製品に思いを込めているという意味で評価はできるもののコストアップが気になってしまう。
充電スタンドは文字通り本体を立てた状態で充電するもの。充電はケーブルを直接本体に挿すことでも行える。何故かアナログ時計付き。
回転音は軽く細かく金属的。三次元的にたわむ機構はギコギコと軋むような音がして機械的。力を入れて肌に押し付けると、確かに好い具合に三つの回転歯が肌に密着する。猫の肉球を押し付けるような感じといったらいいだろうか。見た目や動作音はサイバーなのに、不意に肉球が思い浮かぶ辺りは面白い。
剃り味は回転歯らしい繊細さがあり、仕上がりも現用のブラウン5776にそれ程劣らない。剃る時間でも大差ないようだ。
静かな動作音の繊細な道具を使い、ゆっくりと丁寧に髭剃りを楽しむ、という気持ちになれるのはフィリップスのシェーバーの長所といえるだろう。