パネライ寸短ストラップ

寸短
ラジオミールベースPGのストラップは一番内側では実用にならないほどきつく、二番目の穴では緩い。大きく重い金無垢時計を鬱陶しく感じながら何とか使っていた。本当は最短と二番目の中間に穴を開けたいところだが、それはどうも潔くない感じがする。
寸短の仕様を問い合わせると、美錠側のストラップが標準より7mm短く、反対側は標準と同じ長さ。穴の位置はわからないものの普通に考える限り同じと思われた。
発注して二カ月弱で実物を確認することができた。やはり穴の位置は同じであり、何故か数が少ない。それも一番内側がひとつないのである。穴のピッチは7.5mmなので最短穴を使う限り周長は寸短でも標準でもほぼ同じになってしまう。正確には寸短のほうが0.5mm長くなる。明らかに設計が間違えている。
期待薄と思いつつも購入して時計に取り付け腕に巻いてみると、寸短の最短穴は意外にもしっくりきた。少しきついが実用の範囲といえる。実は標準の最短穴部分の革は他に比べて厚くなっているため計算上よりもきつくなってしまう。それが寸短では他の穴の部分と同じ厚さなので、実際の周長には少なくない差が出てくるようだ。
試してみないと微妙な部分はわからないためリスクを承知で購入してみたが、今回は幸運だった。ものを真に良い状態で使うということは意外に難しく労力が必要になることが多いと感じている。