DP-100 CDトランポの質

Accuphase DP-100 でCDをSPDIF出力した場合は、ベース機である SONY SCD-1 とほとんど変わらないと考えられるのだが、Accuphaseならではの音造りというものはされているのだろうか。
置き換えて10日間ほど色々なディスクを掛けて全体の印象がまとまってきた。SCD-1 の非音楽的ともいえる無機的な冷たい表現に比べ、何やら暖かみがあって聴きやすい。SCD-1 の高解像度白黒写真ではなく、解像度は劣るかも知れないが普通にカラー写真といった感がある。何が原因かはわからないが明らかに違った音がする。
次に Goldmund 38ME とデジタルケーブルを差し替えながら比較してみた。ラックは異なるものの電源ケーブルまでは合わせている。DP-100 では全域でややぼんやりして、踏み込んだ表現がなくなる。SPDIFからHS-Linkに変えると、ほぐれたように多少見通しが良くなる。HS-Linkで行われるというクロックリンクが効くのだろうか。ただし期待したほどの変化はない。
なお再生音に関係ないが、SCD-1 で耳障りだったリレー音がしないのが良い。SCD-1 では曲の頭出しすると「パチン」とリレーの音がしていた。静寂の中から音楽を楽しむためには、まずポーズで頭出しを行ってリレー音をやりすごし、その後プレイするという手間を掛ける必要があった。今までそれはトランポ部の仕業だと思っていたのだが、どうやらDAC部だったらしい。