一二三

吉祥寺の有名店。一二三そばを食べた。
開店当初に一度行ったきり。食べているうちに色々と思い出した。前回印象的だったのは、何かが未完成だけれど、このままというわけでは決してない、といったような迫力があったこと。そして求道者のような雰囲気の店主が丼を出すときに見せた違和感ありありの笑顔。思わずこっちまで引きつってしまった。
麺は九州ラーメンのように細く堅い。どちらかというとという余地なく、もう完全に蕎麦。以前は蕎麦粉の配合率が高いなぁという印象だったはずなのでかなり変化している。
スープも同じ節系だが繊細微妙な中にも焦がしたような苦みも交じり、それが凄みのある力強さになっている。細く切った白ネギ、茎若芽にさっぱりした煮豚という具は相変わらずだったろう。
弟子と二人ということもあって店主は終始リラックスして楽しげな様子、丼を出す時の満面の笑みは現在は自然だが、やはり印象的だった。