コンセント

SC-2851RU
クライオオーディオテクノロジー社の壁コンセントSC-2851RUを購入した。税込み17,600円。
パワーアンプの電源を取っているPAD CLYO-B2と交換した。コンセントの耳?の部分の穴の径が足りず、アコースティックリバイブ社のコンセントベースにネジ留めができない。仕方なく通常の方法、つまりコンセントベースを留めるための大ネジでコンセントも一緒に固定した。またコンセント自体に短いアース線が直付けされていてネジ留めができない。この部分は元々アースを取っていなかったのでそのまま結線しないままにした。
交換した直後の音は予想よりもまとまっていた。少なくともすぐさま元に戻したくなるような音ではない。
一週間経って集中して聴いてみた。中高域はかっちりとした雰囲気。そして低域までその音調が一貫しているのが好ましい。
男性ボーカルの声がやや沈んだ雰囲気になっているのが気になる。PADで特徴的だったなめらかさがないからかも。女性ボーカルの場合は何故かほとんど音調は変わらない。
低域の伸びはそれほど感じないが、膨らみが消えた分、見通しがよくなった印象がある。
総じて、余計な演出がない一方どこか足りないという所もないスタンダードなコンセントといえると思う。
全て無メッキのプラグを使っているため、今までメッキのコンセントはNGだと思い込んでいたのだが、これはすんなりと使えそうだ。破れ鍋に綴じ蓋という言葉も頭をよぎるのだが、拘らないことにしたい。

なお以前行った他のコンセントの評価をこの機会にまとめておきたい。

WATTaGATE381
中高域に艶が乗り、ピカピカしたり、ボーカルがもう一息伸びたりと驚く程の変化。
「金メッキの音」のイメージ通りといったらいいか。
低域の量が増えるものと期待したのだが、中高域の変化に耳が
引っ張られるのか、若干ゆるくなったかなという程度。

Hubbell/8300I
音量が上がる。
中域から低域にかけてファット。
高域は明るい表現。
無音時も静かになり切らない感じ。
やや大雑把か。
空間に音が広がってみっちりむっちりの一方で
きりっ、こりっとした音の芯や、高精細な感じがなくなる。
ゴージャスで乗りがいい。もりもりと来る。
大きく変わって面白いが現用のGoldmundの長所とは合わない印象。逆に短所はマスクされるかも知れない。

FIM/880
音調は現用のPAD CRYO-L2と同じ。
高域に若干色の違いあり。どちらがより正しいのかはわからない。
ピアノの音の広がりに潤いがある。PADではもっと温度感が低い。
変える意味は感じられない程度の差。

オヤイデSWO-DX
大らかで伸びやか。
高域にとろりとしたツヤがあり穏やかで聴きやすい。
漂うようなエコーなど他にもいろいろと加わる感じあり。
上質な色付けなので嫌みな感じはないが、気になり出すと鼻につきそう。
あるいはシステムに馴染んで枯れてくると問題ないかも。
高域と低域で情報量上がる。精細さを強調しない。
音量は少し上がるが、それ以上にパワーマージンが上がり、
懐深く頼りがいがある感じ。
ピアノの低域のエッジが立たずにふっくらする。高域の
響きは澄み切らず少々汚れた感じ。
オケの低域はゴージャス、パワフルで良し。
Goldmundには合わないかも。

PS Audio
全体にメリハリ調。階調はやや荒く精細感は減る。
音量は少し上がる。
高域にシャワシャワした華やかさがあるが、ピアノの音は違和感なし。

以上はトランポとDAC部で評価。以下はパワーアンプ部。

PAD CRYO-B2
L2で特徴的だった中域のなめらかさが低域まで届くのが印象的。
低域はやさしくたっぷり。パワーマージンが上がって懐深い。
一方ややどんよりして色彩感は乏しい。
高域の音数が増え、ノイズレベルが少し下がる。
鮮度感が高まる。コンセントが新しくなったような印象といった感じ。
どんしゃり気味だがレンジは上下とも伸びるようなことはない。
なめらかだが鮮度感は高いという部分に何となく居心地の悪さを感じる。