JPS Kaptovator

Kaptovator AC
JPS社の電源ケーブルKaptovatorを中古で入手した。オークションで6万円。
発売は確か10年ほど前で、現在も販売されている。名前の由来であるデュポンのカプトンが絶縁材として使われている。調べると素材自体は1965年からあるそうだ。
特徴的な赤銅色のカプトンが見えるように外装は透明。それに合わせてプラグや熱収縮チューブは白色と、コスメティックデザインも十分配慮されている。
プラグ類は現行モデルはWattagateなのだが、入手した個体はBryantのホスピタルグレードの3Pプラグが付いている。ブレードに穴のない変わったタイプで、8266TSPというものらしい。元々オーディオ用ではないので銀色のメッキはニッケルだろうか。チューブで隠されているインレットプラグは角形で一般的なものだろう。
トランポのGoldmund Eidos38に接続。常用するCardas Hexlink 5cと比較してみる。中域から高域に掛けてはパシッと張り出し、明らかに音量が上がる。ヴァイオリンやピアノの音色はわずかにツルツルする。オーケストラや打ち込みの低域は肥大せず、分析的な表情を見せる。Cardasに戻すと低域寄りで地味で落ち着いた音に変わる。
電源、ラインと全ケーブルを統一した中に1本だけKaptovatorを混ぜても、変に悪目立ちすることなく、控えめに存在を主張する。中々に素性の良いケーブルではないだろうか。