P-0カーボン底板の音

本体純正脚を取り外し、底板をドライカーボンに換装したP-0を試聴した。
まずはラックではなく、先日と同じilungoボード上に設置。ボードと底板の間には、サウンドジュリアのスパイク受けを三個入れた。
低域の引きずるような重さ暗さは憑き物が落ちたように無くなった。ただし高域は相変わらず魅力に乏しい。よく聴くと解像度は十分で、歪み感もなく、クリアではあるのだが、ニュアンスというかデリカシーがもうひとつ。歌手や奏者が真面目に演ってないように聴こえてしまう。一方で汲めども尽きせぬパワー感には本当に圧倒される。力強く沸き上がる音の出方は、低域の付帯音から逃れることで、溶岩ではなく湧き水的なニュートラルさを持ったようだ。
インシュレーターをilungo sonorite-Rにすると、にわかに温かみのあるナチュラルな音調になる。中域の音量が上がり、高域の表現も悪くない。ドライカーボンのイメージ通りのつまらない音が払拭されるというと言い過ぎだろうか。
Goldmund Mimesis Rack最上段のEidos38と置き換える。J1コーンを介して設置。sonorite程の変化はないものの、特に高域の表現が気になることはない。アクリルを多用したラックの音が乗るのかEidosの高域の音調にも似てくるようだ。
しばらくはP-0をメインに聴いてみようと思う。