クラッチワイヤー伸び

クラッチが切れにくくなった。今までより奥までペダルを踏んで、どうにか切れるという感じだ。同時に3速に入りにくくなった。「ゴリッ」とした固さがある。時折「ガッ」という嫌な感じにもなる。シンクロを十分効かせてゆっくり入れると大丈夫だ。
クラッチワイヤーの初期伸びの可能性があるということで、調整することにした。
クラッチワイヤーにはアウターが付いている。アウターの両端に金属のネジ部があり薄いナットが二枚重ねで固定され、アウターがペダルボックスやミッションケースに引き込まれないようになっている。クラッチペダルを踏むと中のワイヤーだけが引かれるという仕組みだ。アウターは引き込まれはしないが、手前側には固定されてないので引くことはでき、中からワイヤーが顔を出す。ワイヤーは他のセブンに比べるとかなり細いそうだ。この細さが初期伸びを助長しているのかも知れない。
ネジの長さは、それぞれ30mmくらいだろうか。ナットの位置はペダルボックス側は一番内。ミッションケース側は真ん中あたりに固定されていた。組み上げ時には、ペダルボックス側の位置を決めて、ミッションケース側のナットを調整したのだろう。ワイヤー伸びの分をよりアクセスしやすいペダルボックス側のナットで調整する考えであることが理解できた。
問題は調整量で、クラッチペダルを踏むと、踏んだ量だけワイヤーが一対一で引かれるわけではなく、梃子の原理で、より少ない量が引かれるはず。一人ではその割合がわからないので、まずは10mm以上思い切って伸ばしてみた。エンジンを掛けると普通に掛かる。ただ、クラッチを繋げようとすると、繋がらない。どうやらペダルがどの位置でも切れたままのようだ。
次に3mm程に再調整。今度は普通に繋がる。試走してみると、繋がる位置が手前になったとは感じないが、3速には入りやすくなったようだ。まだ若干固い気もするので、この位置が最適かはしばらく様子をみる必要がありそうだ。