SHM-SACD三種

ポートレイト・イン・ジャズ+1

ポートレイト・イン・ジャズ+1

彩(エイジャ)

彩(エイジャ)

音質を追求したというシングルレイヤーSACDのSHM-SACDを三枚購入してみた。
Portrait in Jazz はDCC盤と比較。音量差はSHM-SACD盤(54)DCC盤(52)で2dB(括弧内はアンプのボリューム値)。コンプレッションは意外にも少なめ。DCC盤はがさついて解像感に欠ける印象だが、SHM-SACD盤ではSACDらしい滑らかさに加えてピアノやベースの音色も少しだけ魅力的なものとなっている。
Aja はMFSL盤と比較。音量差はSHM-SACD盤(46)MFSL盤(55)で9dBと大きい。MFSL盤は抜けが良く、ダイナミクスが自然。SHM-SACD盤はどこかもっさりして大袈裟に言えば籠もったような音。かなり残念な出来だ。
Getz Gilberto もMFSL盤と比較。音量差はSHM-SACD盤(52)MFSL盤(54)で2dB。全体の傾向は大きく変わらないが、SHM-SACD盤の方が声や楽器に血が通って生々しい。MFSL盤の方はやや素っ気ない気がする。
このシリーズは国内外、ダビングの世代にとらわれることなく最良と思われるマスターを使用しているというのが売りなようで、商品の出来に大きな差があるだろうことは予想していたのだが、この三枚に限っていえば出来の違いは想像以上で購入には相当の勇気がいるように思う。