Earth, Wind & Fire

太陽神

太陽神

Earth, Wind & Fire / All 'n AllのSACDは実にSACDらしい音で、滑らかで目が詰んで余裕がある。Michael Jackson / Thriller と並んで最も良く聴いているSACDだ。Earth, Wind & Fireは、このディスクがあまりにも高音質なため、録音に落胆するのが嫌で、一枚しか持っていなかった。最近ふと思い直し、他にも買ってみることにした。
Faces

Faces

Facesは1996年リリースの国内盤を入手。内容は異様にバイタリティがあるのに対して、録音はどこかぼんやりしてちぐはぐな印象を持った。リマスタリング盤は何種かあるようで、中でも2010年の英盤はアマゾンの2件のレビューの評価が正反対となっていることに興味を持って入手してみた。
比べると英盤は10dB位ほど音量が大きい。さらに低域の音量を上げている。ただどちらかといえば、国内盤のバランスが悪いのをフラットにしたといった方が正しいかも知れない。ダイナミクスが抑えられてしまっているので、'96年盤の替わりにはならない。試みに、'96年盤をDG48を使って80Hz以下のみ1〜2dBレベルを上げて聴くと多少迫る感じが出てきて好ましい。
That's the Way of the World (Hybr)

That's the Way of the World (Hybr)

That's The Way Of The World はMobile Fidelity盤を入手。商業主義に走らない地力の凄みを感じる内容で、音調もけれんみなく引き締まっている。SACD層とCD層の音は同じ傾向で、SACDは懐の深さや、ホーンや声の伸びの良さを感じるものの、CDの方が低域のエッジの立ち方や解像感が強調され、音楽の内容に合っている気もする。自家では機器の差もあるので一般的ではないかも知れないが。
翻ってAll 'n Allを聴くと、ゴージャスでジューシーな内容がSACDの先に述べた音調に良く合っていることが実感できた。
気にしていた録音の悪さから聴かなくなるのではないかという危惧は無用だったようだ。音楽の内容が各々かなり違っていて、録音の傾向の差も含めて楽しく興味深く繰り返し聴いている