サラウンド効果

聴取位置後方
初めてサラウンドシステムを組んでから3か月ほど経った。いろいろなことがわかった中でも、テレビのステレオ音声の疑似サラウンドは意外に価値があることが一番大きな発見だった。サウンドスクリーンでない普通のスクリーンのすぐ後ろにスピーカーを配置していることが大きいのかも知れないが、DG-48 で周波数特性を補正していても音の遠さがどうしても気になっていた。サラウンド再生を行うと、いい感じで音が自分のところに届くようになる。今までよりも番組に集中でき、単に音だけと思われないほど内容が迫真のものとなり、共感が増す。要するにコンテンツの価値が高まるのが興味深い。
一方で映画のマルチ音源再生ではテレビ放送の疑似サラウンドに比べて期待が高まるせいか、感動することは実はそれほど多くなかった。映画の臨場感のほとんどは映像から、あるいは以前からのフロント再生で事足りてしまうようだ。とはいえ流石に凝ったサラウンド音響設計に唸ることがあったことも確かだ。
ピュアオーディオのマルチではサラウンド効果以上に音質自体が気になってしまう。メインシステムのステレオ音質とついつい比べてしまい、自分で自分の首を締めながら聴いている状態となって正直あまり楽しめない。入力機器の質、HDMIという伝送規格の問題が大きいようで、どの辺りで諦めるかが難しい問題と思う。