ホンダS660をレンタルして、市街や高速、峠を150kmほど走った。
意外にもクラッチが重い。シフトは軽く決まる。
アイポイントは普通車並みに高いと感じたが、車自体の見切りは意外に悪い。特に後ろが全くわからない。
音が静かで、嫌な振動もない。街中で上まで回しても全く不快ではないので、パワーバンドの広さを十分に使ってパワフルに走れる。エンジン音が小さく気分が盛り上がらない。耳を澄まさないと回転数がよくわからない。
セブン160はギア比の構成がよろしくなく、気持ち良いシフトチェンジができないのが不満だが、S660は高速以外は2速固定で走り続けても不満なく、シフトチェンジ自体の必要を感じない。
タイヤのグリップが良く、太いためか、乗り心地は良くない。
峠の登りで、ここ一番のトルクが足りない。コーナーでの脚周りの性能には大きな差を感じない。75,000km走った個体でも、特にへたった印象はない。高速でのレーンチェンジはとても安定している。パワステがきちんと仕事をするのと、サスの出来が良いのが効いているのだろう。
燃費は13〜14km/Lと、あまり良くない。エアコンを使う時があったせいか、もしくはガソリンが満タンでなかったのかも知れない。
全体に、スムーズで静か、イージーで、運転していて正直眠くなった。もし自動運転機能があったら使ってみたいとか、誰かに運転を代わってもらいたい、と思わせるものがあり。車に対して安心感を抱かせるということを重視して設計したという印象を受けた。要は高級車の考えと変わらず、この車ならではの特別な何かはあまり無いように感じた。
セブンは、一瞬でも気を抜くとどこに飛んでいくかわからない、自分がしっかりと面倒みないとまともに走らない、危険な車、と常に思わせることを目指して設計しているようにも感じる。
同じカテゴリーに括られることも多い2台だが、大きく違う印象を受けた。