早稲田にある軽食とラーメンの店。ラーメン400円を食べた。
スープは表面を厚く油が覆っている。白く浅くほっこりした丼を持つと外側が油でべとついていた。それが違和感なく感じられるほどに油が多い。スープの見た目は東京ラーメンの醤油色で、味は軽く中国的。かすかな獣臭が野性的で老舗のラーメンでは良く使われる優しいという表現は浮かばない。麺は中位の太さで軽く捩れがある。表面は滑らかで噛むともっちりしている。しかし滑らか過ぎず、最近はやりの饂飩のような麺とはやはり一線を画している。具はもやし、メンマ、そしてコーンは珍しい。葱は根深でラフな切り方がスープによく合う。煮豚はやや甘く、軽くぱさついた感じが好ましい。
値段は安いが味だけ考えても魅力的だ。文化遺産級の有名店だが、そのラーメンは老獪で今を力強く生きている。
