左右スピーカー間に置いているパワーアンプの位置を変えた。
プリパワー間のラインケーブルの長さの制約で、今までパワーアンプはスピーカーと面位置から動かすことができなかった。もう5年以上、同じケーブル(Cardas Hexlink 5c)の長尺物を探していて、ついに手に入れることができた。
まずは、アンプを動かさずにケーブルだけ交換して音の差を確認する。長尺の方が高域が強く出て音量も大きい。XLRのピンを銀磨きクロスで磨いてコンタックで拭き取った結果だろうか。その割りに変化が大きい気もする。RD2による消磁効果、あるいはスピーカーケーブルとの交差具合が変わったことなども考えられる。クリーニングの影響なら、数日で収まることだろう。
待ちきれずにパワーアンプを正面壁方向に約1m動かしてみた。壁の前に設置したQRDからアンプ裏面までは約20cmで、ケーブルに無理な力が掛からないよう気を付けた。
音はやはり変わった。今までステージに奏者以外のもの(アンプ)が存在していたことがわかるといえばいいだろうか。音場がすっきりとする。無伴奏ヴァインオリンで、音を出す前後で奏者の存在がよりはっきりとわかる。邪魔なものがないことで奏者の存在により近付ける。また、低域も滞りなく歯切れ良く出てくる。すっと立ち上がり、引きずるものがなくなった印象だ。
一方で、音以上に見た目が変わったことが気になる。正面にあって常に凝視していたアンプが、1.5倍も遠くに行ってしまったのだから、気持ちまで離れてしまう感じがする。ただし一度音の変化を聴いてしまうと元には戻れない。
アンダーボードで隠れていた部分の床の変色が気になっていたのだが、それほど目立たなかった。床は掃除の時にもう6年以上毎週磨いているのだが、あまり変化がないというのはそれはそれで少々残念な気もする。