かじかや

長野県上田市武石のラーメン店。周りは山里の雰囲気だが、地元客が押し寄せるのか、順番待ちを記すノートや待ち席が用意されている。また、夜は通常営業はしていないが、5人以上で予約すれば店を開けるという貼り紙がある。一番人気とメニューにあるチャーシューメンを食べた。
手打ち麺は基本幅広だが、太さが激しく異なり、きしめんから、正に糸のように細いものまでが混在する。蕎麦打ち教室で初心者が作ったような不均一さだが、大鍋で泳がせて平笊でゆっくり上げて、多彩で豊かな食感となっている。スープは鰹節が効いた優しい醤油味で、甘味が特徴的。チャーシューはやや臭みのある煮豚で、中に赤味を残してしっとり。メンマも優しい味で癖がない。
レンゲにスープと麺を入れて口中にすっと流し込むと、雲を呑むと書くワンタンを思い出す。ラーメンではなく、具を外出しして煮豚とした形式のワンタンを食べていると思うと、実にしっくりくる。