表面が真っ白でギョッとする。背脂の下のスープは透明度の低い薄い褐色。背脂が効くのか甘い出汁が迫る。甘さに負けじと塩気もやや強め。その一方で醤油は立たず穏やかでもある。後半はニンニクで味変が良さそうだ。麺は意外にも細い。軽く捩れている。あまり解されていないようで見た目よりみっしりして大量。スープも十分に多い。
ネギは細切りでしっとりしゃっきり。薄味で辛味はほとんどない。もやしが極少量混ざるが、ふわっと軽い独特なネギの食感を助けているようにも感じ、マイナスイメージはない。
小さいサイコロ状の煮豚は脂の味が強いようだが、少量過ぎてよくわからない。何故か唐突に王道の戻し切らないワカメが少しと、味の強い海苔が二枚。
総じて背脂が実に巧みに使われていて、これぞ何処かで聞いたラーショの進化系だろう。麺やネギも個性的かつ丼全体のバランスも見事で昔ながらのラーショ好きも認めたくなる一杯と思う。
