純連

高田馬場にある東京支店。本店は札幌にある超有名店。
店内の照明が白色の蛍光灯で嫌な予感。隣席の食べ残しのスープが土色で死んだように見える。
奥に長い店内は手前にコの字のカウンター、ずっと奥に厨房が見える。調理の脂や臭いはカウンターまでは届かない。カウンターの木目や空調の効きなど雰囲気や居心地も悪くない。あらためて考えると照明以外は特に文句の付けようがないことに気付く。もしかして照明も北海道の寒い空気を白色蛍光灯で表現しようとしているのかと勘ぐってしまう。
味噌ラーメンを食べた。
表面を脂が覆うため湯気が全く出ない。ただしスープは火傷するほど熱いわけではない。麺は一般的な中太縮れ麺で長さはやや短いかも。軽く芯が感じられるほど、きりっと硬めに茹でられている。スープは味噌の味が濃く、脂のくどさはない。さっぱりとこってりの中間といったらいいだろうか。何故か味噌の香りが感じられないのが物足りない。ワイルドさも希薄で拍子抜けしてしまった。化学調味料などの軽薄さを感じない丁寧な味といえるかも知れない。
少量のモヤシとタマネギはよく炒められ、しゃっきり感はなし。刻みネギが唯一清新なアクセントを見せる。メンマは東京ラーメンと同じ一般的なもの。一方、煮豚はほぐされて、このラーメンに合うよう特別に考えられた形態だろう。
全体の量が少ないのも特徴的で、食後に胃がもたれるようなこともない。不健康なイメージのある味噌ラーメンだが、この店のものはさりげなく普通だ。メニューには本格的な店には珍しくチャーハンもあるので次回はぜひ一緒に頼んでみたい。