巌哲

早稲田のラーメン店。大阪豊中の人気店、麺哲の関連店。ラーメンの種類が多く、鮪を使った塩ラーメンが目を引く。Twitterで鮪以外の魚を使った限定麺も頻繁に紹介されている。中華そば(東大阪風)や、それにマルチョウの乗ったラーメンというのもある。今回はメニューの筆頭にある「醤油」を食べた。
美しい醤油色のスープ。軽く酸味を感じる癖のない味。所謂、中華そばのようだ。うどんのような麺が増えた現代では、珍しくなったラーメンらしい麺で、薄黄色で半透明。ほぼスレートで表面がつるっとしている。大鍋で泳がすように茹でて、平笊できっちりと湯切りをしている。注意して見ると、最後に上げる麺が茹で過ぎにならないよう、最初の麺は別の笊にとりあえず入れて、他の麺の湯切りが終わった後に湯切りをするという気の配りよう。堅茹注文お断りの張り紙が目に留まるが、それだけの仕事はしているということだろう。胡椒や酢などの調味料を一切置いていないのも特徴的だ。煮豚はフライパンに乗せて、オーブンで加熱しているようで、かなりの肉厚にも関わらず中が冷たいということはない。肉質が良いだけでなく、適温になっていることで旨味が十分に引き出されている。
青菜代わりに葱を細長く切ったものが乗る。普通の小口切りと、更に0.5〜1ミリ角のみじん切りも入る。メンマは甘めで胡麻油が薫る。海苔が一枚。
全体に入念で手堅い仕上がり。ただし、ここまでやっても破格の何かが感じられないのは少し残念な気がする。