QUAD 66Preの修理

66CDと一緒に入手した66Preも同じように表示が消えて休眠状態だったものを修理に出した。こちらは正規代理店のロッキーがまだ修理を受けるという。
やはり半田割れとのことで5万円弱。
DG-58からのラインアウトをDG-58付属のAccuphaseRCAケーブルで入力し、テクニカの普及価格帯のRCAケーブルでパワーアンプ Jeff Rowland 8SPに入れる。
66Preは本体は電源ボタンと表示のみで、操作はリモコンで行うという大胆な設計。大型リモコンは9V電池。電池切れで操作できなくなることがないように、リモコンの電池入れの脇にケーブルが仕込まれていて、非常時はそれを本体前面下のDCジャックに繋いでワイヤードリモコンとして使えるようになっている。
リモコンのデザインは秀逸。大型のボタンとつまみがリズミカルに配される。マーブルチョコのような形状のボタンは機能グループ毎に濃淡で3色に色分けされる。音量、バランスの他に、コンペンセンターと、ローカット、ハイカットフィルターで音質調整可能。CDの基本操作ボタンもあるので、CDプレイヤーとプリアンプをセットで使うことができる。大きな音量つまみはロータリーエンコーダーだがクリック感があり、双方向通信なのか本体の表示のひと駒とクリックが一致している。部屋の中でどの方向を向けていても操作可能で、実に快い操作感だ。
一方の音質は、Jeff Rowland Coherence に比べると、全体に曇って如何にもゼネラルオーディオといった雰囲気でいただけない。66CDの優秀さとはほど遠いが、多機能と操作感を尊ぶプリアンプだろう。
なお、66CDと重ねると、後部が普通の切り落とし形状の66Preに対して、66CDは台形状の大きな出っ張りが付いている。シリーズとして企画された時は、Preと同じ形状に納める予定だったのだろうが、何かの理由で収まり切らなくなったのだろう。どうしても避けられない音質上の理由によるような気がしている。

QUAD 66CDの修理

中古で入手し、表示が消える不具合が出てから10年ほど仕舞い込んでいたQUAD 66CDを修理に出した。
実家で使っていたSONY CPD-X5000が再生不能となり、修理できるかも怪しいということで、66CDを復活させようと考えた。
QUADなら、いつでも修理可能だろうと放置していたのだが、正規代理店のロッキーは、2017年2月に66CDの修理受付を終了していて、購入した懇意のオーディオショップ経由で修理専門店に頼むことになった。
修理内容は、半田割れのための再半田、コンデンサ交換、スイッチとピックアップのクリーニングとのこと。軽微だが、原因特定や劣化部分のチェックなどの工賃で、料金は5万円弱。
電源ケーブルは2P眼鏡のため、オーディオテクニカの金メッキ眼鏡ケーブルを使用。RCA-XLRアダプターを介してCARDAS HEXLINK5C XLRでグライコのAccuphase DG-58にアナログ入力した。
一聴、違和感のないまともな音。ピアノが少し人工的に響くが、弦は艶やか。低域の制動がやや甘いのは、床にポン置きという設置法も影響しているだろう。
ESOTERIC P-0のように一音も漏らさず掬い取ろうという求道的なところがなく、音楽の美味しいところを自然体で提示するイメージで聴いていて心地良い。
デジタル出力も試す。StereoLab Tombo TronでDG-58に入力。傾向は同じで、少しキリッとして精確さを増す印象。
66CDのドライブは定評あるスイングアーム式のCDM4、DACは名機STUDER A730と同じマルチビットとのことで、今聴いても実に立派な音だった。

のんきや

奥多摩の食事処。100年を越える歴史を誇る店であり、当初から手打ラーメンを出していたという、老舗というより神話級の店。手打中華そば(醤油)を食べた。

店内が豚臭いというか生臭い。スープは豚の甘い香りがする。赤みが強く、少し濁っている。味は様々な素材によるだろう複雑な奥行きがあり、さっぱりしていても飽きることがない。

麺は素人が打った蕎麦のように太さがバラバラで短い。ちょうど同じ頃創業の神田の巴屋の麺が、超絶的な長さだったのが懐かしく思い返される。舌触りも蕎麦と同様で、ざらつきと滑らかさが共存していて愉しく美味い。これを中華そばと呼んだのは実に的確だと感じた。

メンマは麺とバランスさせたのか、様々な太さが混在してこれも食感豊か。煮豚は予想を裏切らない獣臭さの野趣と甘みがある。二枚乗る鳴門は、「の」の字がのんきやの「の」に見えてきて可笑しくなる。

時代に媚びず、独自の味を貫いていることが伝わり、嬉しくなるラーメンだ。

仲よし食堂

長野県の湯田中温泉にあるラーメン店。名前は食堂だが、ラーメンとチャーシューメン、ライスとご当地ならではの漬物くらいしかない本格ラーメン店。ラーメン500円を食べた。
美しい醤油色の煮干が香るスープ。一口目は煮干ガツン。食べ進めると煮干の存在は薄れるが、しっかりした鶏ガラのベースもある堂々たるスープで飽きさせない。麺は中細の癖のない王道中華麺。控えめなメンマとしっとりした優しい煮豚。気のない感じのネギ。小さくて厚い海苔。これぞ、誰もがイメージするラーメンだろう。観光地補正でネットの評点が高いのではと思っていたが、下衆の勘繰りだった。
全体に穏やかな一杯だが、熱く塩辛いスープを飲み干すと、汗が吹き出してくる。そして、中盛にすると麺は2玉。大盛で3玉と、にわかに様相が変わってくるという。地元のいかつい肉体労働者が狭く可愛らしい名前の店に次々とやってくるのも納得の人気店だ。

ラーメンショップ椿 上彦川戸店

埼玉県三郷市のラーメン店。ネギラーメン中盛を食べた。
ラーメンショップでは珍しい細麺。軽く捩れてスープとよく絡む。エキス分は少な目でさらっとしているが、背脂が浮き、透明の油膜も厚く、油っこさが塩辛さと良いバランスを見せる。メニューには見慣れないコテコテラーメンの文字もあるので、こってりが売りなのだろう。ワカメ代わりのホウレン草もラーメンショップでは珍しいが、脂とは合っている。
ネギは辛みはなく、おとなしい。煮豚は細かくしてネギと一緒に和えてあり、存在感は薄い。
全体に旨いが、ラーメンショップの王道からは離れていて、看板を掲げる意味はあるのだろうかと思ってしまう。出来て1年ほどの若い店ということで、新時代のラーメンショップなのだろう。

長浜家

博多は川端町のラーメン店。ラーメンを食べた。
薄くさっぱりしたスープ。臭み癖なく、どうということはないが、スープは麺を楽しませるために存在するという意味ではこれが正解かも知れない。
麺は固くきっちりと茹でられ、素晴らしい食感。スープの薄さで良い感じに麺が解れることを実感する。
肉は塩味が濃い。ネギの清新さが際立つ。店はネギ大盛り無料ということで、推していることが納得できる。

ラーメンショップ堀切店

ネギラーメン中盛を食べた。
珍しい太麺。ふっくらして優しい。スープも麺に合わせて穏やかで甘い。
ネギはかなりしんなりして味もよく馴染んでいる。太さは糸状から7~8mmの幅広まで食感のバラエティも豊か。ワカメはきっちりと戻してあり、食感、味ともに良い。丼に予め湯を張って温めたりとラーショらしからぬ繊細さが随所に見られる、特徴のあるラーメン。