台風。

茗荷谷のラーメン店。駅からかなりの距離があり、地元の人かラーメン好きしか出向かないだろう。日曜の昼過ぎに次々と客が来る。子連れの若いお母さん。カップル。近所の店員。初老の男性は独りビールを飲んでいる。ラーメンを食べた。
濃厚魚介スープ。粘度が高くつけ麺のつけ汁のよう。麺を持ち上げて冷まそうとしても熱いスープが麺に絡んで離れないので口中は空前の熱さ。麺は太麺でもっちりとしてスープに良く合う。スープは丼に向かう瞬間の海老の香りが特徴的。鰹メインだろうが大量のエキスが含まれるのと同等以上に出汁殻の臭みも含まれ、全体としてはジャンクな味。魚臭くて食べられない人もいるはずだ。煮豚は厚く柔らかくぷりぷりとした質感で出色。刻みネギの上には恐らくざらつきを抑えるために非常に細かく挽いた魚粉。メンマもしっとりとした柔らかさで他とよく調和する。丼の隅々まで作り手の神経が行き届いていることがわかる。
ただ個人的には鰹節は必要な出汁を取ったらすぐさま取り出して欲しい。これでは鰹も浮かばれないと思う。