味の三平

札幌大通の味噌ラーメン発祥の店。味噌ラーメンを食べた。
塩ラーメンのような緑掛かった薄い黄土色のスープ。底にある味噌を溶かしながら食べろという。ただし、色はあまり変化しない。味噌の発酵臭が甘く薫る。味にはそれほど味噌らしさを感じない。白味噌ベースの優しい味と聞いていたが、厚く張った脂、塩気の多さ、挽き肉のビリビリするほど効かせた胡椒で、全体に張りの強い味だ。
麺は、白っぽい中太。しっかりした縮れ。大鍋で泳がせて、平笊で一杯ずつ上げているので、ふっくら伸びやかで均一な食感。もやしと玉葱も数杯分ずつ丁寧に炒めて絶妙な仕上がり。挽き肉の塊具合も変化があって愉しい。彩りのカイワレが少量入る。
札幌は1986年以来で、当時、味の三平の味噌ラーメンを食べるか迷い、結局、別の店にしたことがある。wikipediaによると、味の三平に正式に味噌ラーメンが登場したのは1963年ということなので、1986年は23年後。その時すでに、主流とは違った味噌汁のような優しい味と言われていたことを覚えている。それから30年経ったが、古臭さは全くなく、溌剌とした現代のラーメンと感じた。