丸福

荻窪ラーメンの代表店。30数年振りの再訪。大盛り卵入り。

濃い褐色で透明度の低いスープは醤油が香り立つ。節も軽く感じるが、奥行きのある複雑な味。それでいてさっぱりして軽さもある。中国系の香辛料の甘さが特徴的だが好みが分かれるかも知れない。

麺はほぼストレートで素晴らしい食感。寸胴で麺を泳がせ平笊でかき混ぜている。時間を計らず茹で具合を何度も確認している。都度鍋に蓋をするのも忙しないが効果があるのだろう。麺を上げてからモヤシをぱっと寸胴に投げ入れると今度は2~3秒で引き上げている。

モヤシは最小限の火入れでシャッキリした食感。色の濃いメンマはコリコリだが食感はモヤシが担っているため、味に変化を与える役目だろうか。

煮豚は脂身なくしっとり。肉本来の味を邪魔しないような薄い味付けで実に美味い。

挽き肉タレがスープに独特な深みを与えている。煮卵はおでん風のしっかり堅いタイプで剛直なこのラーメンにしっくり合っていて良い。

全体に中華そばというより中国ラーメン。渋谷の喜楽と同じ系統の古典ラーメンだ。