いしはら

浜田山のたんたん亭の創業者が西荻窪で始めた店。
メニューはラーメンの他に鯖やイカの自家製一夜干し、つぶ貝の塩茹でなど良さげな酒の肴が並び、日本酒や焼酎も飲める。ミックスわんたん麺を食べた。
大鍋でテボを使わず茹で上げられた中細麺は表面は堅く中はしっとり柔らかい。スープは鶏ガラと節で華やか。エキス分は控えめで独特の「ゆるさ」がある。飲んだ後のラーメンならこれ位がいいのかも知れない。たんたん亭のラーメンは20年近く前に一度食べたことがあるが、もう少し張りきった感じだったと思う。
ワンタンは肉ワンタンと海老ワンタンが2個ずつ入っている。肉はスパイスを効かしてインパクトがあり、海老は上品なすり身。ワンタンというよりは団子がワンタンの衣を纏っているような感じでワンタンという「麺」を楽しむという感覚はない。煮豚はしっかりした肉の噛み応えがあり、旨みがじんわりと広がる。もしかすると焼豚(チャーシュー)かも知れない。メンマも的確な仕事が施されている。刻みネギの仕事ぶりなど細部に至るまで神経が行き届いていて隙がない。そして見た目の美しさも印象的なラーメンである。